「ゲーデルと数学の近代」の大項目「アリストテレス論理学と集合論」の項目1
「論理学の歴史:アリストテレス論理学入門を兼ねて」を公開。
取りあえず版なので、この項目の意図と講義資料のみを掲載。画像は、その講義資料からで、三段論法「人は死ぬものである。ソクラテスは人である。よって、ソクラテスは死ぬものである」を図にしたもの。
フェレイロス史観を知って初めてアリストテレス論理学をちゃんと勉強して、この三段論法が実は部分集合の推移律だと知ったときには驚いた。昔、数理論理学の教科書を書いた時には、疑問にも思わずに「人(ソクラテス)&∀x(人(x)→死ぬもの(x)) / 死ぬもの(ソクラテス)」と書いたものだ。述語論理学では、確かに正しいのだが、それが本来の三段論法の理論でどう扱われていたかなど考えもしなかった。あの教科書を書いたのが30歳台半ばだったはずだから、20年以上も知らなかったことになる。
この項目が「ゲーデルと数学の近代」の最初のコンテンツだが、次は、どこを書こうか思案中。この前数学セミナーの記事を書いたときに考えたことを使って、数式をなるべく使わない不完全性定理入門とかいいかも…